●小さな材料・小幅な材料のカットが苦手です。 |
通常の大型パネルソーと比べキカイの背丈が低く、
名前が"コンパクトパネルソー"なことからコンパクトパネルソーは、
"小さな材料のカットに向いている"と勘違いされる方が多いようですが、
実はコンパクトパネルソーは小さな材料のカットが大の苦手です。
コンパクトパネルソーは鋸がタテ・ヨコと回転する
クイックチェンジシステムのため刃口部分が広くなっています。
このため刃口に落ち込むような小さい材料を半分にカットすることや、
小幅な材料をさらに小幅にカットすることはできません。
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※大きな材料から小幅なサイズをカットすることは可能です。
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●柔らかすぎる材料のカットには不向きです。 |
これも刃口部分の広さ問題です。
通常の大型パネルソーは刃口が狭く全面に板材が貼られており、
刃口の上から材料をクランプするため、ある程度柔らかい材料でも
問題なくカットができると思いますが、
コンパクトパネルソーは角パイプのフレーム構造ですので、
柔らかすぎる材料の保持には困難を極めます。
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また写真のように鋸刃横に取り付けられた押さえが、
刃口方向に材料を押し込んでしまいますので、寸法値にも狂いが出ます。
コンパクトパネルソーは極端に薄すぎる材料、
自立しないほどの柔らかくソフトな材料には不向きです。 |
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●カット操作が全て手動です。 |
コンパクトパネルソーのカット操作はすべて手動操作となります。 大型パネルソーのように、自動でカットは行ってくれません。 この手動操作が難しそうだと不安を覚える方は購入を見合わせてください。
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●大量生産には不向きです。 |
コンパクトパネルソーは手動操作のため、大量の板材カット作業には不向きだと思われます。
1日に大量のパネルカットを行うお客様は大型パネルソーやランニングソーをオススメします。
あとはお客様ご自身の体力とご相談ください(笑)
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●カットする材料の形状を選びます。 |
カットする板材の状態によって、カットできるか否かの制約があります。
カットできない板材 |
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板材の反り、捻じれ、端面部の付着物などで
送材ローラーにのせる部分(長尺方向部)が
直線ではない。 |
カットできる板材 |
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送材ローラーにのせる部分(長尺方向部)が
直線であること。 |
上記イラストのようにカットできる板材の条件は、
『長尺方向の一辺が直線』であることが条件です。
これはコンパクトパネルソーが送材ローラー上でカットを行うからです。
反りや捻じれのある板材、型枠材などコンクリートが端面に付着したような板材などは
カットができないとお考えください。
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●切断面は美麗とはいえません。 |
コンパクトパネルソーの切断面は決して美麗とはいえません。
これは大型パネルソーに見られるケビキ切断の機構が無いことや、
やはり手動にてカットを行うことが原因だといえます。
切断面にはナイフマークがついたりバリ、カケ等も生じます。 カンナで削ったぐらいの切断面の美麗さを求めるお客様は もっと高額で高性能なキカイをお求め下さい。
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●寸法精度をトコトン追求しないでください。 |
コンパクトパネルソーは、その構造や価格から考えましても、
高級機でカットしたような寸法精度は期待できません。
また全手動操作でのカットのため、数十枚数百枚とカットしたときに、
全て均一のサイズで寸分の狂いも無くカットすることは不可能だと思われます。
本格的に寸法精度をトコトン追及し、またそれが重要だというお客様は それなりの高級機の導入、または2次加工を行うことを考慮してください。
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●実際にキカイを使うヒトと相談してください。 |
これはホームセンターなどで1番多かった問題です。
いわゆる買い手と使い手が違うことから起こるトラブルです。
買い手が価格の安さでコンパクトパネルソーを導入したものの、 現場の人間から『使いづらい』などの不満が出て、 結局大型パネルソーを導入したことなどをよく耳にしました。
またコンパクトパネルソーはホームセンターのような アルバイトやパート、その他不特定多数の人が キカイを操作するようなシチュエーションには絶対に不向きです。
くれぐれも実際にキカイを使用する方とよく相談して導入を検討してください。
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●パネルソーの固定概念を捨ててください。 |
コンパクトパネルソーは、鋸をタテ・ヨコと動かし手動でカットを行う。
見た目も非常にシンプルな構造で、従来の大型パネルソーに比べると変わりモノだと思います。
『こんなのパネルソーじゃない!』『パネルソー=大型で自動のキカイ』
などの固定概念がある方には、コンパクトパネルソーはお勧めできません。
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